“mug shot”とは、法執行機関によって逮捕された直後の人物を、通常、正面と横からのアングルで撮影した標準的な写真の肖像のことをいいます。
「マグ」と言えば日本では「マグカップ」のことを指すのは誰もが知っていると思いますが、”mug shot”の”mug”も同じ単語です。
今回は”mug shot”の解説です。
mug shot(マグショット)の意味と由来
“mug shot”の”mug”と「マグカップ」の「マグ」は実は同じなんです。
“mug shot”の意味は?
“mug”には日本語にもなっている「マグカップ」という意味と、英語のスラングとして「顔」という意味があります。
英語圏では”mug”の一言で「マグカップ」の意味があるので、いちいち”mug cup”と言うことはありません。
“mug shot”というと、主に身元確認の目的で使用され、法執行機関の記録やデータベースに含まれます。
顔写真は通常、その人の顔だけでなく、時には横顔やタトゥーや傷跡のような特徴的なものも写っています。
日本でもニュースなどで外国で犯罪者が犯罪者識別番号札を持って、前向きや横向きになって撮影されている場面を見たことがあるのではないでしょうか。
mug shotには、逮捕された人物の身元確認、法執行機関による拘留中の人物の正確な記録の維持、犯罪歴や犯罪活動の追跡の補助など、いくつかの目的があります。
“mug shot”の由来は?
“mug shot”という言葉には興味深い歴史的由来があるようです。
18世紀から19世紀にかけて、人の顔を指す言葉として使われていたイギリスの俗語mugに由来しています。
この俗語 “mug”は、それ以前に “mug”が飲料用の容器やカップの一種を意味する言葉として使われていたことや、人の顔がその人のアイデンティティを表す一種の容器や入れ物として見られるという考え方に由来しています。
犯罪者を描写する文脈では、”mug shot”はもともと人の顔の肖像画を表すのに使われ、特に犯罪者の識別の方法として使われてきました。
この用語は、20世紀半ばに写真撮影が一般的になり、法執行手続きにおいて標準化されるにつれて定着したということです。