冠詞のaとtheの使い方をわかりやすく解説します

aとtheの使い方

英文法の勉強をしていると、必ず誰しも一度はつまずくのが “a” と “the” の用法ではないでしょうか。

“a” 「ひとつの」で、“the” 「その」と訳すことはなんとなく学校で習ったかもしれませんが、自分で使うとなるとどちらを使えばいいか迷ってしまいますよね。

今回は、二つの冠詞について、簡単に、正しく理解するために、間違って使ってしまう場合の視点からその違いを理解していこうと思います。

“a” と “the” わかりやすく解説

英語を話すネイティブでも間違えて “the “の代わりに “a “を使ってしまう場合があります。

まず、”the”の代わりに “a”を使ってしまう例を挙げます:

「公園で走っている犬を見た。」と言いたい場合、

①I saw a dog that was running in the park.
公園で走っていた犬を見た。=公園で走っていた犬のなかの一匹を見た。

②I saw the dog that was running in the park.
公園で走っていた「その犬」をみた。=公園で走っていた、その犬を見た。

①の文を見てみると、何匹か走っている犬がいるのかもしれないが、なぜ一匹しか見なかったのか。
というちょっと不思議な感覚になります。

“the” の代わりに “a” を使うことで、曖昧さや混乱が生じることがあります。

②は公園で走っていた「その犬」と特定しているので、この場合はtheを使います。

もし、「公園で走っていた一匹の犬を見た」と一匹を強調したい場合は

I saw a dog. The dog was running in the park.
私は一匹の犬を見た。 その犬は公園を走っていた。

最初の “a” は一匹を表し、次の “the” は「見た犬」と犬を特定していることを表しています。

こうすると、聞き手は話している人の意味を正しく理解することができます。

また、次の文について考えてみましょう。

「エッフェル塔はパリの有名な建物です。」と言いたい時に

①The Eiffel Tower is a famous landmark in Paris.

②The Eiffel Tower is the famous landmark in Paris.

①は “a” という不定冠詞を使っていることで、パリにあるいくつかのエッフェル塔、またはパリだけでなく他の都市にもあるエッフェル塔のなかの一つ、と言っていることになります。
しかしエッフェル塔は一つしかないので、②の “the” が適切です。

Did you see an Eiffel Tower which is a famous landmark in Paris?

もし上記のように質問したら

What! Is there another Eiffel Tower in Paris?
えっ!エッフェル塔って他にもあるの?

というチグハグナ会話になってしまいます。

“a”, “an” については下記の記事で詳しく解説しています。

前に不定冠詞“a”や“an”が付くのは、主に以下の名詞です。

・不特定多数のものの中の1つを指す名詞
・単数形で、会話の中で初めて話題に上がる名詞

名詞の前に定冠詞“the”が付くのは、主に以下の名詞です。

・文章や会話の中にすでに一度登場している名詞
・常識的に世界に1つしかないものを表す名詞
・海洋、海峡、河川、運河、山脈、砂漠などの一部の固有名詞

まとめ

多くの場合、ネイティブスピーカーは、幼い頃からその言語に触れ、その使用パターンを自然に理解しているため、”a” や “the” を正しく使うタイミングをしっかりと把握しています。

日本人には冠詞を付けては話すということはないので、とても分かりずらいことの一つでしょう。

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