-PR-が表示されます

アメリカでは殺人容疑者にも「Mr.」を付けることがある

アメリカでは殺人容疑者にも「Mr.」を付けることがある

アメリカのニュース報道を見ていると殺人容疑者の名前を言う時に「Mr.」を付けて呼んでいることがあります。

アメリカで「Mr.」を使用する際の文化的な背景は、日本の「様」とはだいぶ異なるニュアンスを持っていますので、この点についてお話します。

この記事中では「Mr.」「Mrs.」「Miss」「Ms.」(未婚・既婚に関係なく使える)を代表して「Mr.」の一つで記します。

「Mr.」「Mrs.」「Miss」「Ms.」は何を意味するの?

アメリカでの「Mr.」の使用

基本的な呼称:
「Mr.」は基本的に「男性に対する一般的な呼称」として使われます。
日本の「様」に近い部分もありますが、それほど丁寧なニュアンスではなく、単に相手を指す形式的な方法に過ぎません。

ニュース報道での使用:
ニュースなどの公的な場面では、中立性や形式を保つために容疑者であっても「Mr.」を付けて呼ぶことがあります。
これは、その人が有罪と確定するまでは「無罪の推定」が働くという法的・倫理的な原則に基づいています。
そのため、容疑者を尊重しているわけではなく、偏見を避けるための中立的な対応ということができます。

日本の「様」との違い

日本の「様」は敬意を表す:
日本語で「様」は相手に対する敬意を示す敬称であり、特にビジネスやフォーマルな場面では重要な意味を持ちます。

アメリカの「Mr.」の形式的なもの:
アメリカでは「Mr.」は必ずしも「敬意」を表すというわけではなく、「社会的な形式」に近いものとして使われます。
そのため、ニュースでは犯罪容疑者や殺人容疑者にも「Mr.」を付けることに違和感が少ない文化があります。

こういう点は日本人には理解が難しいところではないでしょうか。

一方、男性か女性かわからない相手に、郵便を出す場合には「Mr.」「Mrs.」「Miss」「Ms.」を付けないで名前だけで送ってくるのは一般的なことです。
日本で暮らす日本人からすると、宛名に「様」も付けないで、氏名だけを書かれているのを見ると、ちょっと失礼な感じを持つのではないでしょうか。

容疑者にも「Mr.」を付ける理由

アメリカの報道機関が容疑者に「Mr.」を付けるのは、法的中立性を保ちつつ、人権を尊重するためです。
この習慣は「個人の尊厳を守る」という考え方に基づいていますが、日本人から見ると「敬称」と捉えてしまい、不思議に思えるかもしれませんね。

こういう点も文化の違いを大きく感じるところではあります。

まとめ

結論として、アメリカでの「Mr.」は形式的な呼称であり、日本語の「様」のように「大きな意味を持つような敬意」を含むものではないという理解が適切です。

わかりやすい例をお話しますと、日本では小学校から大学(院)まで教師を「先生!」と呼びかけますが、アメリカでは「Teacher!」という呼びかけはしません。
アメリカでは名前の前に「Mr.」「Mrs.」「Miss」「Ms.」を付けて、例えば、教師が「Smith」という苗字なら、「Mr. Smith(男性の場合)」「Ms. Smith(女性の場合)」と呼ぶのが一般的です。
日本で佐藤という苗字の先生を呼びかける時に「佐藤様」と呼びかけたらとても違和感がありますよね。
こういうことからもわかるように、「Mr.」は日本で言う「様」と言うような意味あいとは異なります。

また、この慣習は英語圏全体で共通というわけではなく、国やメディアによって扱いが異なる場合があることも覚えておいてください。

 

タイトルとURLをコピーしました